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四著「一図でわかる日本古代史」 第四図 _________
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「一図でわかる日本古代史」
第四図 「倭」字の読み方の変遷
ここでは「倭」字の読み方に注目する。日本書紀は漢文だから漢語で読めば「ゐ」であろう(漢音も呉音も)。ところが、奈良時代以降ほとんど和読され(訓読、振り仮名、返り点など)、ほとんどすべての「倭」字には「やまと」と振り仮名されている。
しかし、この読み方「倭(やまと)」が使われたのは日本書紀の扱う600年間(〜697年)のうち、白村江敗戦で倭国が滅亡した680年以降のたった20年程に過ぎない。それまでは「倭」は総国(あるいは九州倭国)を意味して「倭(わ・ゐ・い・つくし)」と呼ばれ、「倭(やまと)」などと呼ばれたことは無かった。しかし、倭国滅亡後、唯一王権となった天武天皇は「倭(わ)国」を継承したとして「倭(ゐ)国」の漢語国号を継承するとともに、国内では「倭(やまと)」の新当て字・新訓を定めたのだ。日本書紀はその新表記法を600年全体に遡及使用しているので、「倭(やまと)」が昔から使われてきた、と誤解されてきた。
この図では、天武の改変は最下部FGで、それまでの倭国滅亡前はどう読まれていたか、赤番号をクリックすると検証が示されるので、お楽しみいただきたい。
第四図 「倭」字の読み方の変遷
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